地方のショッピングモールでローファーは選べる?
十分な比較ができない“残念な構造”
はじめに
ローファーを探そうと思ったとき、
地方在住者がまず思い浮かべるのは、
ショッピングモールではないでしょうか。
アクセスがよく、
駐車場も広く、
複数の店舗が入っている。
一見すると、
「ここに行けば何かしら見つかるだろう」と思える場所です。
実際、私も地方ショッピングモールを歩き回りました。
しかし、ローファーだけを目的に探し始めると、
ある構造的な違和感に気づきます。
※記事内に具体的な店舗名が出てきますが、あくまで2025年夏頃のとある一日の、北関東のとあるショッピングモールの品ぞろえを基に記載しておりますので、必ずしも記事内の品ぞろえがすべてではございませんのでご留意ください。
ショッピングモールは「気軽に買いに行ける場所」ではある
まず前提として、
ショッピングモールはローファー探しに悪い場所ではありません。
- 休日にふらっと行ける
- 家族と一緒に行ける
- 試着のハードルも低い
特段ローファーや革靴を買いなれていない方にとって最初の一足を試すにはちょうどいい場所だと思います。
価格帯も分かりやすく、店員との距離感も適度。
とはいえ、当ブログで扱うような、
本格革靴としてのローファーを納得して、選択するには少し頼りない印象です
そもそもローファーがどこにあるか分からない
ローファーを目的にモールへ行くと、
まず最初に直面するのがこれです。
どの店にローファーがあるのか分からない。
「まあREGALにはたくさんあるよなあ」
「このセレクトショップならあるだろう。 、、、と思ったらなかった。」
「ZARAにめっちゃローファーある!! 、、、けどメンズはあんまりないな。大体レディースだ」
「TOMMY FIlFIGARはたぶんないだろう、、、と思ったらよさげな靴が1足あった!(けどレディースでした)」
みたいな形で、どこまで見ればいいのかもわかりませんし結構疲れます。
そして
「ローファーがまとまって並んでいる売場」
はほとんどありません。(後述の通り例外はあります)
ローファーは基本的に、
- ビジネスシューズの一部
- カジュアルシューズの一部
- 季節商品の一部
として存在しています。
つまり、探す側が“横断”しなければならず、非常にめんどくさいです。
「あっちの店と、こっちの店と、そっちの店にあったなあ。」
ということを一通り把握して、全部回った後に
「どれがよかったかなあ」
と思い出しながら比べる、、、というなかなか大変な作業になります。
結果として
「まあこれでいいだろう」
という妥協的な結論になりがちです。
靴専門店とセレクトショップ
モール内でローファーを扱っている店は、大きく分けて3種類です。
① 靴専門店
靴専門店では、
- ビジネスライン(革靴コーナー)の一角にローファーが置かれていることが多い
- 比較的サイズ展開はある
- 価格帯は現実的
ただし、
- そもそも合皮の靴も多く、本格革靴は意外と少ない
- 機能性に振っている靴が多い
という状況がほとんどで、このブログで扱うようなローファーはほとんど並んでおりませんでした。
例えばABCマートさんにはHARUTAのローファーはありましたが本革は一つもありませんでした。
② メーカーの直営店
メーカーの直営店では、当然ながらブランドによってはしっかりとローファーもしっかり並んでおります。
DR.MARTENSさんなら伝統的なモデルは少ないですが、本革を使ったローファー(底付はセメンテッドメイン)は多数並んでおりましたし、
後述の通り、REGALさんはローファーの人気モデルもあり、現代的なモデルもあったり、十分な品揃えがある可能性が高いです。
また、GUやグローバルワークのようなオリジナル商品を並べているショップにも革靴はありますが、本革のローファーはありませんでした。
(GUの本革ローファーも一時期流行ってた記憶がありますが、私が見に行った北関東のショッピングモールにはありませんでした、、、)
また、SUITS SELECTには1型のみ本革ローファーがありました。
(ライニングはスニーカー感覚のクッション性の高いもので、誰でも履きやすそうなものでした)
③ セレクトショップ
セレクトショップでは、
- ファッション文脈でローファーが扱われ、消耗品寄り(合皮)の靴が多い
- 軽快寄り・流行のモデルが多い(伝統的なモデルは少ない)
- ショップによっては本格革靴も取り扱っている
とはいえ、下記のようなデメリットもあります
- サイズは絞られている
- 価格帯はやや上振れすることもある
- 在庫は限定的
私が見た限りですと、具体的には
- URBAN RESEACH:本革のローファーが1型
- TOMMY FIlFIGAR:レディースが1型
- その他:見つけられませんでした、、、
ここはイメージと乖離がありました。恐らく都内など、ある程度の都会でしたらどこのセレクトショップでもローファーが並んでいるかと思いますが地方のショッピングモールのセレクトショップにはローファーのニーズは少ないようです。
REGALが日本の紳士の足元を支えている
地方ショッピングモールを歩いてみて、
強く感じたのはとにかく、
REGALが、日本の紳士の足元を支えている
という事実です。
REGALは、
- 安定した品質
- 幅広いサイズ展開
- 手に取りやすい価格
という意味で、非常に合理的な選択肢です。
地方のモールでローファーを探すと、
最終的にREGALに行き着くケースは少なくありません。
ショップ内だけでも色違いも含めて5種類以上のローファーから選べますので、予算が許すのでしたらここで選ぶのが一番無難だと思います。
無難というより、その選択肢がベストかもしれません。
ただこの状況でスト、
- 他国ブランドとの横比較
- 製法や思想の違いの比較
までは、知ることもできずにローファーの選択が終わってしまいます。
地方ショッピングモールのマーケティング事情
なぜこのような状況になるのでしょうか。
ショッピングモールのテナントは、
- 回転率
- 幅広い層への対応
- 在庫効率
が最優先です。
ローファーだけを深く揃えることは、騒然ながら経営上合理的ではありません。
その結果、
広く浅く、誰でも買いやすい品揃え
になります。
これはモールとしては正しい戦略です。
ただし、
「比較して選びたい人」にとっては、物足りない構造
になってしまいます。
おわりに
地方のショッピングモールは、
ローファーを「買う」場所としては十分に機能します。
しかし、
- ローファーを比較して
- 違いを理解して
- 意図的に選ぶ
という観点では、
どうしても限界があります。
これは個人の問題ではなく、
売場の構造の問題です。
ローファーを選ぶとき、
まずはその構造を知っておくこと。
それだけでも、
次の一足の見え方は少し変わるはずです。


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