ローファー、地方の百貨店で買う?

地方の百貨店ではなぜ十分な比較ができないのか?

地方に住んでいて、
「ちゃんとしたローファーを買おう」と思ったとき、
多くの人がまず思い浮かべる選択肢は百貨店ではないでしょうか。

ショッピングモールよりも信頼できそうで、専門店ほど敷居も高くない。
品質面でも、接客面でも、失敗しにくい場所。

私自身もそう考え、北関東のとある百貨店の靴売場を訪れました。

結論から言うと、
百貨店は「安心して買える場所」ではあるものの、
革靴、ひいてはローファーを比較して選ぶ場所としては、構造的に難しさがあると感じました。

この記事では、実際に北関東のある百貨店で見た体験をもとに、その理由を整理してみたいと思います。

※特定の百貨店を批判する意図はありません。あくまで「構造の話」として読んでいただけますと幸いです。

百貨店は「安心して買える場所」ではある

百貨店の靴売場には、独特の安心感があります。

一定以上の品質は担保されていそう

変な商品は置いていないだろう

接客も丁寧だろう

地方在住者にとっては、「ちゃんとした革靴を買う場所」としてかなり妥当な選択肢かと思います。

私自身も、
「きちんとした革靴を探すなら、まずは百貨店だろう」
と自然に考えました。

実際、訪問した百貨店の靴売場は整っており、
ネットで検索すれば出てくる有名海外ブランドも含めた多くの革靴があり、ローファー選びも捗りそうだと感じました。

特定の形を求めていると意外と種類は少ない

当然ながら売り場には、

  • 内羽根のビジネス向きのモデル
  • 外羽根のカジュアルでも使いやすいモデル
  • フォーマル寄りのモデル

が並び、その中の一つとしてローファーもあります。

REGALなどの一部の例外を除き各ブランド毎に1~2型が、ぽつぽつと並んでいます。数えてみればローファーは割と種類が多く、十数型程度はあるかもしれませんが、例えばコインローファーで機能性特化のモデルや少し奇抜なモデルも除くと

実際に検討の土台に上がるのは5型あるかどうかで、かつそのうちの半分以上はREGALの靴になってしまいます。
こうなるとREGALの専門店に少し毛が生えた程度で、少し物足りなさを覚えてしまいます。
※誤解のないように記載しておきますとREGALさんは素晴らしい靴屋さんです。とはいえ素晴らしいゆえに、百貨店でなくともREGALさんの靴は手に入ってしまい、百貨店をわざわざ訪れた意味がなくなってしまいます。

もちろん地方の百貨店を訪れる層は、そもそもよい革靴に触れる機会も少なく、靴にお金をかける人も少ないため
「機能性重視」や「人と違った靴を履きたい」といった需要が多く、そういった需要に応える品ぞろえになることは当然であり、
所謂「革靴好き」という一部の偏った嗜好の人(私を含む)にとって満足のいかない品揃えになるのは仕方のないことかと思います。
当然都会でも革靴好きは少数ですが、都会とはそもそもの母数が違うため地方百貨店の品揃えは何も間違っていません。むしろ商売として当然の選択です。

ブランドごとに1〜2型しか見られない(※REGALを除く)

とはいえ、気になったのが、ローファーそのものの比較がしづらい点です。
訪問した百貨店では各ブランドのコインローファーは、まず1型しかありませんでした。(REGAL以外)

革靴全体として見れば、それなりの点数がありますが、特定の種類だけを見ようとすると、選択肢は一気に限られ、概ね各ブランドで1点ずつとなります。

結果として、

「このブランドのローファー」

「あのブランドのローファー」

という「ブランドで選ぶ」ことになってしまい、それぞれの造り、木型、等の革靴を構成する様々な要素で選ぶ目線が薄れてしまうように思います。
(もちろんスタッフの方が説明をしてくださいますが、その靴自体の説明というよりブランドやブランドの国などについての大雑把な説明が多い印象です)

また、これは個人の性格の問題もありますが、売り場の中で複数ブランドに散らばって並んでいる商品を比較をするにあたって
「あれとそれとこれを比較したいです」
とも言いにくく、、、結局1足ずつ試着する形にもなってしまい、なかなか比較がしづらい印象も受けました。

高価格帯のブランドはかなり少ない

加えてそもそものところですが、選択肢として提示されていないブランドが多いと改めて感じました。

インターネットで「ローファー オススメブランド」などと検索して出てくる有名ブランドは、地方の百貨店では取り扱いがほとんどありません。

その結果として、一流の靴の実物を見る機会もなく、目の前に並んでいるものの中から消極的な選択をするうちにローファー選びが終わってしまう、という状況が生まれます。

「選ばなかった」のではなく、
「選択肢として現れず”選べなかった”」
ということです。

もちろん地方百貨店は何も悪くない

誤解してほしくないのは、
これは百貨店を否定する話ではない、ということです。

地方百貨店には地方百貨店の役割があります。

  • 初めて革靴を買う人
  • 大きな失敗をしたくない人
  • 強いこだわりがない人

にとっては百貨店は非常に合理的な場所です。
ただ一方で、

  • たくさんのローファーを比べたい
  • 形や雰囲気、細かい製法の違いまで比べて、体験したい
  • ネットで調べたあの品を実際に見て、納得感を持って選びたい

という人にとってはどうしても限界があると感じました。
これは需要と供給の関係で、良し悪しではなく、役割の違いだと思います。

おわりに

今回、百貨店の売場を実際に見て感じたのは、

百貨店の紳士靴売場では安心して革靴を買える。最低限の選択肢もある。

ただし、(その潜在層も含めた)しっかりとした革靴を選びたい人にとっては、十分な比較は難しい。

という点でした。

地方在住者がローファーに興味を持ったとき、
「どこで、どうやって比べるか」という問題は思っている以上に難しいのかもしれません。

このブログでは、
そうした実体験をもとに、
「地方でローファーを選ぶという」や「地方在住者にとって身近な革靴選び、履き方」を
記事にしていきたいと思いますのでぜひ他の記事も読んでみてください。

では。

コメント

タイトルとURLをコピーしました